桃始めて笑う
二〇二二年三月十日
桃始めて笑う
ももはじめてわらう
◯
晴れ
東京にいました
和菓子屋さんの軒下で
ちょうど桃の花に出会う日
◯
七十二候の
「桃の花始めて笑う」
は桃の花が咲くころのこと
現代の暦の本を見ると
笑く(さく)としていることが
多いのですが
かつては お花が咲くことを
"笑う" "笑む"
と言っていたそうです
花が咲くことは
蕾がほころぶこと
その様子を"笑う"と表現した
先人たちにとても共感し
言葉が生まれた当時の
植物への眼差しや心の機微
言葉の用い方に感動します
"感動"という言葉がしっくりきませんが
こういう言葉の成り立ちを知ると
とても心がうれしくなります
◯
だれかの笑顔をみると
お花が咲いたようだなぁ
とよく思います
ささやかでも
全ての人や生き物が
心から笑える瞬間を持てますように
そして今日も明日も
無事にすごせますように
2022.03.11
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