生活のこと
私は決めた。
ちゃんとした選挙で選んだ代表の人たちで
国会を作り
その代表の人たちを通して
私が行動することを。
私たちと私たちの次の未来の人々のために
さまざまな国の人々と
手を取り合うことで生まれる実りと
私たちの国の
ありとあらゆるところで
自由がもたらす恵みを
しっかり握って手放さないようにして
まちがっても政府の行ないで
二度と戦争を
引き起こさないようにすることを決めた。
この国はほかの誰のものでもなくて、
私が そしてあなたが
つまり一人一人が
この国の主人だ
と、いまここに宣言するよ。
いまここに、この憲法を定めるよ。
そもそも
この国で大事なことを決めるのは、
私たちが信頼して
あなたに任せたよ、と約束したのがはじまりだし
私たち一人一人が権威の持ち主だよ。
私たちが選んであげた人はただの代行でしょう?
全部この国のいいことは
私たち一人一人が受け取るのが当たり前。
いまここで言っていることは
地球上のすべての人間に共通の常識だし
この憲法だって
そういう常識をわきまえたもの。
だから誤解しないで。
私たちは
インチキとかズルとかウソとか
そういう反則をしようとするものは
憲法だろうと法令だろうと詔勅だろうと
一切ぜったい許さないから。
私は
ずっと平和がいい。
この星で生きていくための
人間と人間の
つながりの土台を支える
とてもとても大事な理想を
深く心に持っておくよ。
平和を愛してる
いろんな国の人々の心の中にある
ウソやごまかしのない姿勢と
お互いを思いやる理性や知性を信じることで
私たちは安心して暮らそうと
そうやって生きていこうと決めた。
平和を守って
人が人を暴力的に支配したり、
奴隷にしたり、
存在を押しつぶしたり、
偏見に満ちたひどい扱いをしたり、
そういうことを地上から永遠になくそうと
がんばっている国々の集まりの中で
私たちは
胸を張れる仲間でありたい
そう思う。
そして
この世界の国の誰もが
一人の例外もなく
おそろしい目にあわず
貧しさから抜け出して
平和な日々を生きる権利を
持っているんだ
ということを
念のためにここで言っておく。
私たちは信じる。
どの国も
自分のことばかり考えないで
他の国のことを無視したらだめ。
守るべきルールはちゃんとあって
お互いにルールを守りながらやっていくこと。
それが
自分の国の立場を保って
どの国とも対等な関係を築いていくために
地球の国々が
ともに歩むべき道だと信じる。
私は誓う。
この国の主人として
顔を上げて 胸を張って
このとてもとても大事な理想と目的を
全力で叶えることを誓う。
「日本の憲法 最初の話」
詩:白井明大
――――
※この詩は白井明大さんにより
「日本国憲法 前文」を訳したものです。
『日本の憲法 最初の話』
詩訳|白井明大
デザイン|辻祥江
発行|Le phare poétique
2022年5月3日発行 無料
当店で配布しております
このフリーペーパーと詩について
著作権フリーですので
無断転載していただいてOKとのことです
この投稿の最後に
日本国憲法 前文
も掲載しました
併せてよかったらご覧ください
この憲法が
いま変わってしまう
可能性が出てきています
このうつくしい言葉たちを
これからも遺していきたいです
憲法や政治は
むずかしくも
恥ずかしくもありません
わたしたちの生活のことです
わからないから
諦めたり手放すのではなく
わからないなら
これから知る たのしみがあります
何を始めるにも
いくつでも、いつからでも
遅いことはありません
🕊🌏
明日 2022年7月10日は
わたしたちの未来の生活を選ぶ日
あきらめずに明るいほうへ
すすみましょう
初めて投票するかたへ
選挙では
全ての考えに賛成できる
候補者や政党がいなくても
私はこういう生活がしたい
という公約を掲げている方に
投票するのは一つの方法です
日本国憲法 前文
日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。
日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。
われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。
日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。
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